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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻7号

1980年07月発行

文献概要

症例

子宮頸管ならびに腟に発生したclear cell carcinomaの2例

著者: 遠武孝育1 大川清1 小池清彦1 佐々木英昭1 天崎博文1 福島和夫1 久慈直志1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.565 - P.568

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 子宮頸部および腟のclear cell carcinoma (いわゆるmesonephroid carcinoma)は比較的まれな悪性腫瘍であるとともに,その組織発生についても,卵巣のclear cell carcinomaと同様興味のあるところであり,現在に至るまで幾多の議論がなされている。また,本腫瘍の発生原因の一つとして,胎生期に主に流産防止の目的で母体を通してsynthetic nonsteroidal estrogen,とくにdiethylstil—bestrolに接する機会を既往として持った若年女性と,本疾患との関係がHerbstら1)によって明らかにされた。しかし,それらestrogen剤暴露の既往のない若年女性にも本腫瘍は発生することも報告2)されている。
 われわれは,ともにestrogen剤暴露の既往のない例の子宮頸部または腟clear cell carcinomaを経験したので報告し,その組織発生についても考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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