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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科34巻8号

1980年08月発行

文献概要

Modern Therapy リプロダクション・エイジ--その発来と晩期をめぐって 具体的治療のポイント

神経性食欲不振症の治療プログラム

著者: 青木宏之1

所属機関: 1九州大学医学部心療内科

ページ範囲:P.629 - P.632

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 最近の知見によると,人間女性において規則的な月経機能の開始と維持は,身長に対して一定の体重が維持されることに規定されているという1)。これは人間女性のリプロダクション能力にとって,体重に対して一定量の脂肪成分が存在することが重要な決定因となっていることを示すものであろう。
 神経性食欲不振症anorexia nervosaとは青年期すなわちリプロダクション・エイジの開始の時期の女性に好発し,低栄養と食行動異常,無月経を主徴候とする症候群をいう。病因として心因が一般に想定されているが,必ずしも確定的ではない。また,視床下部機能障害を伴うことが認められているが,明らかな視床下部の病変はみいだされていない。さらにこの視床下部機能異常は低栄養に続発するとされているが,原発性か続発性かにわかには断定できないのが現状である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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