文献詳細
指標
酵素的サイクリングによる超微量分析法の産婦人科領域における応用
著者: 堤治1 佐藤和雄1 坂元正一1 加藤尚彦2
所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室 2東京大学医学部脳研究所
ページ範囲:P.653 - P.659
文献概要
これらの変化は,当然細胞内の物質代謝に裏打ちされており,卵細胞や顆粒膜細胞を生化学的に分析することにより,各細胞の特質や内分泌活動に結びついた細胞の性質の変動を明らかにできると期待される。しかし,卵や顆粒膜細胞の集団を組織レベルで分析したのでは,各細胞の特徴を明確に知ることは不可能であり,各細胞を単離してその分析を行なう必要がある。ところが卵そのものをみても,一般の哺乳動物で直径が10〜60μ,ヒト成熟卵でもせいぜい120μであり,重さも10−7〜10−9gすなわちng単位と微量試料であるため,細胞レベルでの分析には微量分析法が必要となるが,現在のところ有効な分析法が利用できなかったため,ほとんど有用な知見は得られていない。
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