icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科35巻11号

1981年11月発行

文献概要

Modern Therapy 母乳

母乳の生物学—その分泌機序をさぐる

著者: 水口弘司1

所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.790 - P.797

文献購入ページに移動
 乳汁分泌の現象は哺乳類の生殖過程で,排卵,妊娠,分娩と同様に重要な意義をもつことは明らかであり,ほとんどすべての動物で新生仔の生命,その発育,成長は母乳に依存する。したがって,十分な乳汁分泌を保つことは種の生存には不可欠である。新生児は妊娠中と同様に母体の代謝を変化させて乳汁分泌を誘発させ,母体から栄養を吸収する。一方,母体は自己を犠牲にして乳汁を産生し,また授乳期の初期では母体の排卵周期も停止する。
 乳汁分泌の生理は従来主としてラット,マウス,モルモットなどの実験動物,あるいはウシ,ブタ,ヒツジなどの家畜で研究されてきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?