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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科35巻3号

1981年03月発行

海外から

アメリカ分子生物学とオマリー・グループの現況(その1)—遺伝子移殖,ステロイドレセプター

著者: 田中芳雄1

所属機関: 1

ページ範囲:P.208 - P.213

文献概要

 1970年代がRIA (ラジオイムノアッセイ)によって医学(特に内分泌)研究が大きく進歩した時代とするならば,アメリカでは80年代はMolecular Biology・Cell Biologyの時代と言われている。全米内分泌学会・産婦人科学会などいずれの学会においてもMolecular Biologyのテクノロジーを積極的に導入した発表が多くなっている。その傾向は2月のオーストラリアにおける国際内分泌学会でも顕著にみられ,ベイラー医科大学細胞生物学教室主任教授・オマリー(B.W.O'Mally (図1))による"ホルモンと遺伝子操作"という記念講演で始っている。このようにMolecular Biologyが急速に活発になっている全米の中でも最大規模の人員と施設をほこり,かつ最も総合的な研究グループとして認められている,オマリーの卒いるベイラー医科大学細胞生物学教室の現状についてその一端を紹介する(図2,3)。
 このグループの大きな特徴を二つあげると,第一に血中ステロイドホルモンから始まり細胞膜レセプター・Cyclic nucleotide,Calmodulin,核レセプター,DNA・RNA,遺伝子操作と一貫している上に,更に,細胞培養,Cell Hybridizationなど現在の細胞・分子生物学の最高水準のテクノロジーを総合的に駆使している点である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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