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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科35巻4号

1981年04月発行

文献概要

海外から

アメリカの分子生物学とオマリー・グループの現況(その2)—mRNA processing, Post-translational processing, Cell Hybridization

著者: 田中芳雄1

所属機関: 1

ページ範囲:P.291 - P.296

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Ⅰ.mRNA processing
 第三のサブグループではDr.M.Tsaiらを中心にmRNA processingの研究が行なわれている。
 DNAから最初にtranscription (転写)されたmRNAは成熟し完成したmRNAよりも10〜50倍以上の大分子のHnRNA (Heterogenous nu—clear RNA)として合成される。そして大分子のHnRNAがPre-mRNAを経過して成熟したmRNAに完成する過程をmRNA processingと呼び,第一にIntervening sequence (介在遺伝子RNA配列)のsplicing (切断)。第二にmRNA 5'端のcapping (cap structure)。第三にmRNA3'端のpoly A付着の三つの主要な過程によって構成されている。始めにmRNA processingの最も重要なステップであるIntervening sequenceのsplicingについては,DNAのレベルで特異的蛋白がコードされているstructure gene (構造遺伝子)は非連続に配列され,その間にIntervening gene(介在遺伝子)というtranscriptionがなされるが,translationされないgeneが介在していることが最近の研究でわかってきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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