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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科35巻8号

1981年08月発行

原著

乳漏症からみた卵巣機能不全の診断—下垂体腫瘍例を中心に

著者: 土田勲1 丸山晋司1 内山三枝子1 野口正1 鴨井久司2 渡辺正雄3 佐藤宏4

所属機関: 1長岡赤十字病院産婦人科 2長岡赤十字病院内科 3長岡赤十字病院脳外科 4新潟大学脳研究所脳神経外科学教室

ページ範囲:P.593 - P.598

文献概要

 乳漏症はすでに紀元前1700年ごろに認識されている。1852年Chiari1)およびFrommel2)が報告した分娩後乳漏を示した症例を1923年Schiller3)らがChiari-Frommel syndromeと呼んだ。一方Ahumada and del Castillo4)は1932年に分娩に関係ない症例を,続いてArgonz and del Castillo5)が同様の症例を報告し,Argonz del Castillo syndromeと呼ばれている。また乳漏症,無月経,性器萎縮を呈しトルコ鞍の拡大を伴った症例が1932年Kretin6)によって初めて報告され,1954年Forbes,Albright7)らが同様の症例を報告し,以後Forbes-Albright syndromeと呼ばれている。
 1971年Prolactinが分離精製され8,9),1972年にそのRIA測定方法が確立された10)。また視床下部からのLHRH,TRH11,12)などの各種releasing hormoneおよびneurotransmitterが発見され,それらの神経内分泌の生理的機構の解明が発展しつつある。また各種薬剤およびhormoneの薬理作用が応用されて13,14)各種内分泌疾患15,16)の病態分析に使用され,臨床病態の診断や治療に役立っている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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