文献詳細
指標
新しいエストロゲン四分画迅速微量定量法と,その臨床応用
著者: 相良祐輔1 岡谷裕二1 山懸猛日1 武田佳彦1
所属機関: 1高知医科大学産科婦人科学教室
ページ範囲:P.617 - P.625
文献概要
これは一つには,検査法の測定感度の問題もあって,妊娠末期1こは尿中に,非妊時の1,000倍近くも増量するエストロゲンが排泄されることが,実地臨床検査としてroutine化された大きな理由である。したがって現在,routine化されているエストロゲン測定法も,尿中のtotalestrogcnの測定の域をでておらず,胎児機能や胎盤機能に関して,より個別的情報となるエストロゲン四分画の測定は,Radioimmunoassayに依存せざるを得ない。Radioimmunoassayによるエストロゲンの分画の測定は,測定系の特異性の問題を別としても,特殊な検査室の必要性,放射性廃棄物の問題,コスト高,実地臨床への対応性の不良さなどの点から,臨床検査室でのroutine化にはほど遠いこともまた事実である。
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