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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻1号

1982年01月発行

症例

原発性血小板血症を合併した卵巣嚢腫の手術例

著者: 笹川基1 吉谷徳夫1 田中邦男1 紀川純三1 大沢みつぎ1 成田喜代司1 青木智1 大石正晃 小林裕2 藤沢弘芳2 松岡松三3

所属機関: 1聖隷浜松病院産婦人科 2聖隷浜松病院内科 3新潟大学医学部

ページ範囲:P.63 - P.65

文献概要

 原発性血小板血症は,原発性に持続的血小板増多をきたす疾患で,骨髄を構成する細胞要素のうち,顆粒球系細胞が腫瘍性増殖する慢性骨髄性白血病,赤血球系細胞が腫瘍性増殖する真性赤血球増多症,細網系,線維芽細胞系の細胞が腫瘍性増殖する骨髄線維症とともに骨髄増殖性症候群の一つとして考えられている。しかし,慢性骨髄性白血病などに比べると,本症はまれな疾患で,本邦では1939年赤崎らの報告1,2)以来100数例の報告をみるにすぎない。山本ら3)によると1979年1月までの90数例の報告の中で,Ozer4),永井ら5)による診断基準を満たすのはわずか32例にすぎないという。
 このたびわれわれは原発性血小板血症を合併した卵巣嚢腫の症例を経験し,血小板輸血を行なうことにより少量出血で手術を無事終了したので若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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