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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

臨床医のプライマリ・ケア 女性のバイオロジー

生殖のリズムとホルモン

著者: 楠田雅彦1

所属機関: 1九州大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.161 - P.166

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 ヒトの生命現象には,バイオリズムによる調節が大きく関与し,それには下垂体・副腎皮質系のホルモン分泌のリズムによるところが大きいことは広く知られている。生殖のリズムとホルモンに関しても多くの知見がラットによって得られており,ヒトに関してはいまだ乏しいといわざるを得ない。最近では,赤毛ザルやヒヒなどの生殖生理がヒトにきわめて近いところから貴重な実験対象とされ種々の興味ある知見がもたらされつつある。
 また生殖機能の周期性は,男性においても完全に否定はできないが女性については月経周期というはっきりした現象として示されるので,この方面の研究も大多数は女性についてなされている。女性性機能とその周期性は間脳視床下部・下垂体前葉系と卵巣との間の下向性刺激調節と上向性の刺激的および抑制的調節negative and positive feedback controlによって成立しており,ほかに脳の他領域や甲状腺,副腎皮質などのほかの内分泌腺の影響もうけている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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