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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

臨床医のプライマリ・ケア 女性のバイオロジー

ライフサイクルからみた女性の心理

著者: 中村延江1

所属機関: 1日本大学医学部心療内科

ページ範囲:P.215 - P.219

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Ⅰ.ライフサイクル
 人間の一生は,各発達段階によっておのおのの特徴を有するものである。フロイトは人間の発達を性的発育を軸にして考え,心理的発達段階を口唇期,肛門期,男根期,潜伏期,性器期とに分けて特徴づけている。また,エリクソンは心理社会的発達を軸に乳児期,早児童期,遊戯期,学齢期,青年期,成人前期,成人期,成熟期の八つの段階に分け,人間は一生の中でそのおのおのの段階に特徴的な心理社会的課題を有するとして,ライフサイクルの概念を提唱した。しかしここでは,特に女性としての性的社会的発達を軸にして一般的区分をして考えていきたい。以下は,J.フロイト,E.エリクソン,黒川義和,寺脇保,P.ブロスらの分類を参考にして,便宜上区分したものであり,これに基づいて各期の女性心理の特徴を述べ心理テストによる把握の仕方などを述べたい。なお成熟期以降は必ずしも加齢による区分ではない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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