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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

臨床医のプライマリ・ケア 女性のバイオロジー

女性の寿命と最近の死因

著者: 金子武治1

所属機関: 1厚生省人口問題研究所

ページ範囲:P.263 - P.267

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Ⅰ.平均寿命の推移
 わが国の女性の平均寿命は,戦前は50年に達していなかったが,戦後は著しい伸びを示し,昭和22年には53.96年と50年を超え,昭和25年には61.5年と60年を超え,10年後の昭和35年には70.26年と70年を超え,昭和46年には75.58年と75年を超えている(図1)。最近は一時ほどの著しい伸びではないが,相変わらず伸び続けている。しかし,昭和55年簡易生命表によると,78.83年で前年(78・89年)と比較して0.06年短縮してしまった。この年は男性も前年より0.14年短縮し,73.32年となっている。原因は昭和55年が前年に比較して冬が寒かったことと,インフルエンザの罹患率が高かったことにより1),高齢者の死亡率が上昇したためである。しかし,昭和56年の年齢別死亡率の動向をみると,また改善されており,昭和55年の平均寿命の短縮は一時的なものといえる。女性の伸びは男性と比較して大きく,昭和22年の男女差は3.9年であったが年々広がり,昭和55年には5.43年の差となっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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