icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻3号

1982年03月発行

臨床メモ

羊水中のphosphatidylglycerol測定による胎児肺成熟度の判定

著者: 貝原学1

所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院産婦人科

ページ範囲:P.268 - P.268

文献概要

 胎児の肺の成熟度を判定する方法として,羊水のL/S比(レシチン/スフィンゴミエリン比)を測定する方法と,shake test (フォーム・テスト)が,現在最も頻繁に用いられている。しかし,これらの方法はいずれもfalse negativeと診断(実際には肺が成熟しているにもかかわらず,誤まって未成熟と判定してしまう)する率が高く,また糖尿病合併妊娠では,逆にfalse positiveに診断(実際には肺が未成熟であるにもかかわらず,誤って成熟と判定し,児にRDSが発生してしまう)する率が高いという欠点があった。
 最近,羊水中のphosphatidylgly—cerolを測定する方法が,胎児の肺の成熟度をより正確に診断できるという成績が数多く報告されている。phosphatidylglycerol は成熟動物では,レシチンにつぐ主要な肺サーファクタントであり,酸性燐脂質である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら