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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻6号

1982年06月発行

臨床医のプライマリ・ケア カウンセリング

遺伝相談—primary careの立場から

著者: 本多達雄1

所属機関: 1新潟大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.463 - P.467

文献概要

 遺伝相談は「遺伝学者が行なうことが望ましい」とするのが一般的である。この考えはある程度正しく,とくにcounsellorが遺伝相談の経験に富み,人生経験が豊かである場合には,よい結果をきたすであろうことが大いに考えられる。なぜなら,遺伝相談にはprimary careと共通した考え方の底流があり,ベテランのcounsellorは十分にpri—mary care的役割を果たし得るものと考えられるからである。
 primary careにおいて重要である総合性(com—prehensiveness)や継続性(continuity)の問題は,全く同様に遺伝相談の場でも極めて大きな意味を持っている。すなわち,clientに関連して,その生い立ち,家族構成,生活環境,年齢,性格,宗教などに代表されるhuman relationの基本をとらえずして遺伝相談は成立しないし,また遺伝相談後のfollow upは,その重要性がさけばれつつもその継続性の関係で難問視されているのが現状である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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