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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻7号

1982年07月発行

臨床遺伝学講座

Ⅱ.家系図の読み方—遺伝形式の推定のために

著者: 又吉國雄1 相馬広明1

所属機関: 1東京医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.564 - P.567

文献概要

1.遺伝性の証明
 前回で家系図の書き方を論じたが,それでは家系調査から得られた家系図を,どのように読みとったらよいだろうか。まず,その疾患が遺伝性か,表型模写による非遺伝性かの区別が重要になる。遺伝性の証明として大倉は表1のような条件を呈示している。これらは環境条件によっても決定され,これらの条件の一つ,あるいはいくつかが満たされたからといって直ちに遺伝的要因によるとは結論できないが,十分に遺伝的要因の存在を疑うことができる1)
 次に遺伝性とすれば単一遺伝子に基づくメンデル式遺伝のものか多因子性遣伝か,染色体異常によるものかが問題になるが,染色体異常は染色体検索により診断され得るので,特に前2者の区別が重要であり,さらに単一遺伝子によるものとすれば,常染色体優性か劣性か,伴性優性か劣性かの区別が重要になってくる(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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