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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻7号

1982年07月発行

トピックス

Toxic shock syndrome—タンポン使用者に注意

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.575 - P.575

文献概要

 1978年,Toddら1)は8歳から17歳までの7例の症例を報告した。これによると突然高熱を発し,頭痛,喉頭炎,下痢,皮膚の紅斑をもち,中には急性腎不全,肝障害を示し,難治性の低血圧を示し,1例が死亡,他の6例は回復期に手・足の皮膚に落屑が起こっている。
 その後,1977年8月から1980年9月までにToddの報告と同様の症状をもって22例がMadisonで入院したことが判明した。全例が女性であり,この症状の発病した時期は月経中であったと報告されている2)。その後も同様な症状が多く報告され3,4),敗血症にみられるショック症状に類似しているが,血液・咽頭部・脳脊髄液の培養などでも細菌の存在はなく,大部分が女性でこの症状のはじまりが月経の時期に一致し,多くがタンポンを使用しており,腟内容物の培養ではstaphylococcusが存在していることが判明した。このような症状を示す疾患をtoxic shock syndrome (TSS)と総称され,最近,注目されてきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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