icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科36巻8号

1982年08月発行

臨床医のプライマリ・ケア 救急医療のfirst aid

性器の炎症—とくに生殖機能への後遺症を考慮して

著者: 松田静治12

所属機関: 1江東病院産婦人科 2順天堂大学

ページ範囲:P.600 - P.602

文献概要

 性器の炎症は,そのリプロダクションへの影響という面からみた場合,重要であり,子宮付属器炎などの骨盤内感染症罹患後の不妊症は社会医学的にも種々の問題を抱えている。一般に女性性器における炎症性疾患はその多くが感染によるものであり,ほかに非感染性の炎症も他科に較べてみると少ないが存在する。たしかに性器は尿路と同じく細菌感染の機会が多く,近年起炎菌,病態の面で,往時に較べかなりの変貌がみられている。
 生殖機能に及ぼす感染症の後遺症については,卵管の疎通性障害(卵管癒着,溜水腫など),子宮腔癒着などを中心に,従来論議されてきたが,これらの後遺症がいかなる機序で妊孕性を低下させるかについては不明の点が多い。本項では性器の炎症を感染症の立場から不妊の問題とからめて以下若干述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら