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脳の性成熟と性分化—性中枢のホルモン反応性の獲得とImprinting (その1)
著者: 加藤順三1
所属機関: 1山梨医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.7 - P.14
文献購入ページに移動 卵巣や精巣から分泌された性ホルモンという化学的情報が,長フィードバック経路で中枢神経系へ入力される場合,とくに脳の特定部位いわゆる性中枢に存在するホルモン識別・受容機構や発現機構を介して,ホルモンの化学的情報が他の形の情報に転換される。この一連のシステムの情報処理の結果として,ホルモン効果はfinal inkとしてLHRH産出・放出,ついで下垂体よりのLH・FSHの分泌が招来される1〜6)(Harris,小林隆,McCann,Szentagothai,五十嵐,小林拓)。さらに,近年,インプットされた性ホルモンの情報処理とくに識別・受容機構の詳細が明らかにされてきて,具体的根拠からも,成熟脳は末梢標的と同じ意味で,性ステロイドホルモンの古典的標的であることが分ってきた7〜12)(Gorski,McEwen,Kato,加藤順)。
ところで,性機能に関する脳の発達過程には,標的脳の成熟とホルモン分泌能の開始・成熟がある。そしてまた,脳のホルモン反応性感受性が獲得される(表1)。
ところで,性機能に関する脳の発達過程には,標的脳の成熟とホルモン分泌能の開始・成熟がある。そしてまた,脳のホルモン反応性感受性が獲得される(表1)。
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