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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻12号

1983年12月発行

指標

異常卵の発生機序—Ⅱ.卵の成熟過程とその異常

著者: 佐藤孝道1 加賀山哲夫1 五味渕秀人1 香山文美1 森田良子1 水野正彦1 坂元正一1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.837 - P.848

文献概要

 異常卵は,卵子や精子が形成される途中の減数分裂や受精周辺期のerrorによって発生する。同時に淘汰の失敗という見方をする必要があることは前号で触れた。たとえば,受精直後に存在する異常卵は,減数分裂や受精過程のerrorによって生じたと考えることができるが,同時に本来なら閉鎖卵胞として,あるいは受精不能卵として淘汰されるべき卵が,淘汰の失敗によって排卵,受精に至ったと考えることも可能なのである。
 本章では,異常卵の発生機序を,卵成熟の過程で起こり得るerrorと淘汰の失敗という視点から検討する。同時に,卵成熟の異常を理解する上で必要な生理的な卵の成熟過程についても言及する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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