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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻2号

1983年02月発行

指標

脳の性成熟・性分化—中枢のホルモン反応性の獲得とImprinting(その2)

著者: 加藤順三1

所属機関: 1山梨医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.81 - P.90

文献概要

Ⅲ.雄の脳のアンドロゲン応答性の発達
1.アンドロゲンの中枢への直接作用
 睾丸と間脳視床下部系間のネガティブフィードバック機構の発達はラットで胎仔のときにすでにみられる(Yaginuma et al.55),1969,Goldman et al.27),1971)。さらに雄のゴナドトロピン分泌は新生仔ですでに性ステロイドの調節をうけていることは,代償性性腺肥大がすでに3日齢からみられること28)(Baker and Kragt,1969),去勢後の血中ゴナドトロピンの上昇がみられること29)(Ojeda and Ramirez,1972),血中ゴナドトロピン値が雄ではより高いことからうかがわれる56)(Dohler and Wuttke,1975)。ところで中枢性アンドロゲン応答性の生化学的基礎は少なくとも思春期直前ならびに成熟動物では図11のごとく,3つのルート,すなわち ①テストステロンが5α—レダクターゼで代謝されて生じる5α—ジヒドロテストステロン(DHT)がDHTレセプターと結合する経路(Kato and Onouchi57,58),1973a,1973b;Kato59,60),1975,1976)。
 ②テストステロンがそのままテストステロンレセプターをへる経路(Jouan et al.61,62),1971,1973;Naesset al.63,64),1975a,1975b)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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