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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻2号

1983年02月発行

トピックス

ピル錠の腟内投与による避妊

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学

ページ範囲:P.128 - P.128

文献概要

 腟壁はよい吸収器官として注目されている。これは経口投与と異り腟壁より吸収されると直ちに全身の循環系に入り,肝などにて解毒されてから循環系に入るということではないために間脳下垂体卵巣に作用するために少量で効果があるのみでなく,肝機能への障害も少いと考えられる。
 このことは古くより注目され,これを利用したsilasticの腟リングが避妊用として検討され,かなりの臨床成績をあげて来ている。しかし,腟リングは腟壁を圧迫するための腟粘膜への刺激またはエロジオンをおこしたり,通常ほぼ3週間ほど腟内に挿入したままにしておくために,不快な帯下と悪臭をもつことがあり,時には不正出血や性交時の障害など副作用があり,ピルやIUDに比してこの方法を希望する者は必ずしも多くない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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