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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻3号

1983年03月発行

文献概要

産婦人科医療--明日への展開 生殖内分泌学の進歩

婦人におけるホルモン測定値—その読み方と問題点:ステロイド

著者: 岡田弘二1 山本宝1

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.211 - P.214

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 婦人におけるステロイドホルモンの主な産生臓器は副腎皮質,卵巣,胎盤であり,acetate,cholesterolを経てpregnenoloneが産生され,それを前駆物質として(1)グルココルチコイド(糖質コルチコイド),(2)ミネラロコルチコイド(鉱質コルチコイド),(3)アンドロゲン(男性ホルモン),(4)プロゲステロンそしてエストロゲン(女性ホルモン)が合成分泌される。これらのステロイドホルモン測定に際しては,最近他のステロイドと交差のしない抗血清を用いたRIA法が開発され,簡易にしかも直接,血中,尿中試料を測定できるようになった。これらの測定法を用い,実際にその測定値を読むのであるが,血中ホルモン測定の場合はその採血時でのホルモン濃度をみるに過ぎず,一方尿中ホルモン測定も生体内で分泌されたホルモンの一部を測定することになり,尿中排泄量と生体内産生量との間の比率も時により変化するため,いずれの場合も正しくホルモン産生臓器の活性を測っているか不明な点もある。しかもこれらステロイドホルモン・レベルは個人差,生理的変動の他に婦人では性周期,妊娠が伴うため,単一の測定値では必ずしも診断は下せず,連続測定や条件設定が大切である。そこで個々のステロイドホルモンを取り上げ,測定値の読み方と問題点につき簡明に述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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