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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻4号

1983年04月発行

トピックス

腟内植物群の生態—ホルモンとは関係ない?

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学

ページ範囲:P.279 - P.279

文献概要

 女性性器とくに腟内には各種の細菌やカビなどの植物群が繁殖することが知られているが,これらが生理的な条件下でどのような生態学的な変化を起こしているかは必ずしも判明していない。このことが判明していれば,婦人の手術時期の選定に際し,最も腟内植物群の少ない時期に手術を行うことにより,術後の感染やこれにともなう罹病率を減少させることができると考えられる。
 そこでMehta1)はホルモンの周期的変動に伴う腟内植物群の変動を検討した。腟炎や骨盤内病変のない89例の婦人を対象とした。18〜41歳,平均27.54歳で月経の順調な婦人54例について,高度に滅菌された綿球で細菌検査および腟壁のスメアを月経周期6,10,14,18,22日目に施行した。30〜45歳,平均36.74歳の月経不順の婦人22例と,35〜53歳,平均42.05歳の更年期婦人13例を,月経周期順調例と同様に4日おきに5回,細菌検査およびスメアテストを施行した。全例ともスメアを採取した最終日に子宮内膜の組織診を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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