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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻5号

1983年05月発行

文献概要

臨床メモ

褥婦は会陰切開術後の疼痛をどう感じているか?

著者: 貝原学1

所属機関: 1東大分院産婦人科

ページ範囲:P.372 - P.372

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 新生児に対する褥婦の反応や行動あるいは褥婦の精神状態などについては多くの関心が持たれ,数多くの検索がなされている。しかし,現在頻般に行われている分娩時の会陰切開術が褥婦にもたらす影響に関しては,これまでほとんど無視されてきたといっても過言ではない。最近では,会陰切開術は初産婦の分娩時にほとんどルーチンに施行される傾向にあり,このような傾向に対して一部の妊婦の間で反論する声も聞かれている。われわれは会陰切開術による産褥時の疼痛の実体について知り,会陰切開術が褥婦に及ぼす影響についても十分に把握しておかなければならない。
 イギリスのReadingら1)は,分娩時に会陰切開術をうけた101例の初産婦について産褥時の創部の疼痛の状態について検索した成績を報告している。これらの褥婦のうち創部に種々な程度の疼痛を訴えたものは80例であり,そのうちの17例のものは極めて強い疼痛を訴えている。これらの疼痛は排尿時にはみられないが,椅子に腰を掛けたり,排便時に特に感ぜられた。分娩後3ヵ月を経ても14%のものに疼痛が認められたという。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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