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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻6号

1983年06月発行

産婦人科医療--明日への展開 ホルモンレセプター

レセプター--その基礎

黄体化ホルモン放出ホルモンとゴナドトロピンの受容体

著者: 仲野良介1

所属機関: 1和歌山県立医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.393 - P.399

文献概要

 視床下部から分泌される黄体化ホルモン放出ホルモン(LH-RH)や下垂体前葉から放出されるゴナドトロピン(FSH,LH)が性周期の発現に主要な役割を演ずることは言をまたないが,下垂体前葉におけるLH-RHのレセプターや卵巣における卵胞刺激ホルモン(FSH)および黄体化ホルモン(LH)のレセプターが量的に変動を示すことが近時,明らかにされ,このことが性周期発現の一因として注目されている。つまり,性周期の発現は視床下部性のLH-RHや下垂体性のFSH,LHの量的変化とともに,その標的器管におけるレセプターの変化,すなわち,下垂体前葉におけるLH-RH受容体や卵巣におけるゴナドトロピン(FSH.LH)受容体の量的変化があいまって招来されることが明確となってきた。
 また,LH-RHが卵巣のレベルでゴナドトロピン(FFSH,LH)の作用を阻害するという事象も最近,多くの研究者達の興味を集めているが,卵巣にLH-RHのレセプターが存在し,卵巣の機能を左右することが報告されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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