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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻7号

1983年07月発行

文献概要

産婦人科医療--明日への展開 卵巣がんの治療をめぐる諸問題

卵巣がん治療における画像診断の役割

著者: 秋谷清1 本田理1

所属機関: 1東京医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.467 - P.473

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 卵巣癌にかぎらず適正な治療とは,まず第1に症例の病態を正確に把握することであり,そのためにはできる限りの必要な情報を速やかに入手することが必要である。その結果,現在行われている治療のなかから最も有効と思われる治療手段を選択する。第2に,決定された治療による効果を治療中,終了後と詳細に観察し,永久治癒にもっていくための必要な維持療法を絶えず検討し続行していかねばならない。
 卵巣癌の治療の難しさは,第1に病態の把握が極めて困難なことである。すなわち,下腹部腫瘍と診断されてから,卵巣腫瘍と他疾患との鑑別,良性か悪性かの判定,さらに悪性の場合とその進行度等,臨床上きわめて重要なことであるが,手術前にこれらの問題を診断することは極めてむずかしい課題であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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