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Case Study
成熟新生児の頭蓋内出血—CT像を中心として
著者: 竹峰久雄1
所属機関: 1兵庫県立こども病院新生児科
ページ範囲:P.569 - P.574
文献購入ページに移動 CTスキャンの出現により新生児頭蓋内出血は部位,範囲など形態学的に病変を比較的正確に把握できるようになり,新生児の頭蓋内出血の診断には欠かすことのできない検査法となった1,2,3)。従来,新生児頭蓋内出血は死亡率も高く,救命しえたとしても脳性麻痺,精神発達遅溝,水頭症などの後遺症を残す危険性の高い疾患であったが,産科・新生児医療の進歩発達によりその発生頻度,後遺症のない治癒にも大幅な改善がみられるようになった。しかしながら頭蓋内出血の診断は必ずしも容易ではなく,CTがなければけいれん,大泉門膨隆などの神経症状に加えて,髄液が血性であることによりなされ,これでは頭蓋内のどの場所にどの位の拡がりがある出血かは検索しえず,わずかに死亡した例では剖検で確認できるものの,生存例では検討する方法がなかった。
兵庫県立こども病院では1981年5月よりCTスキャンが導入されるようになり,未熟児・新生児の頭蓋内病変の検索に大いに役立っている。このCTを用いて頭蓋内出血と診断した症例をもとにして,分娩経過,治療内容,予後について検討を加えた。
兵庫県立こども病院では1981年5月よりCTスキャンが導入されるようになり,未熟児・新生児の頭蓋内病変の検索に大いに役立っている。このCTを用いて頭蓋内出血と診断した症例をもとにして,分娩経過,治療内容,予後について検討を加えた。
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