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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科37巻9号

1983年09月発行

産婦人科医療--明日への展開 診断基準--新しい局面

Ⅰ.婦人科篇

性分化の異常

著者: 藤本征一郎1 林宏1

所属機関: 1北海道大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.621 - P.631

文献概要

 男女の性別の決定は,出生時に新生児の外性器所見によってなされており,その性別判定をもとに,養育・教育され,その後思春期・青年期をむかえて,原発性無月経,外性器異常(陰核の肥大,陰唇癒合など),多毛症,発声異常,体型異常,乳房発育不全などを訴えて来院し,はじめて性分化異常症の診断的アプローチをすすめることが多い。すなわち,二次性徴の発現,性機能の発現に関係してその異常に気がつくまで放置されることが多いのである。
 性分化異常症の出生頻度はすべてを総計して0.2〜0.3%程度と低いが,しかし,性別判定を誤れば,その個人の一生にとって,また家族にとっても重大な問題をのこすことになり,その診断は早期にしかも確実になされなければならないことは論をまたない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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