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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻1号

1984年01月発行

文献概要

特集 卵巣 Ⅰホルモンとリプロダクション Topics

ヒト単一排卵の機序について

著者: 玉田太朗1

所属機関: 1自治医科大学産婦人科

ページ範囲:P.60 - P.63

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 ヒトでは,正常周期で多くの発育卵胞のうち1個だけが完全に成熟し排卵するが,その機序はいまだ十分に明らかでない。たとえばHMG-hCG療法は,臨床的に用いられる排卵誘発法としては最も強力なもので,多くの不妊婦人に福音をもたらしたが,本法では多胎や過剰刺激症状が頻発するのは周知の通りである。この悩みもヒトの単一排卵機序が明らかにされれば解消するであろうが,現状では根本的な対策はたてられない状態である。
 最近,卵巣内の排卵調節因子がいくつか発見され,これらが単一排卵機序に関与している可能姓も出てきたが,なお全容を説明するに足る理論はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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