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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻10号

1984年10月発行

明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 遺伝

Topics

遺伝子操作による遺伝病治療

著者: 武部啓1

所属機関: 1京都大学医学部放射能基礎医学教室

ページ範囲:P.789 - P.790

文献概要

I.遺伝子治療の可能性
 遺伝病の治療はこれまでフェニルケトン尿症(PKU)に対する低フェニルアラニンミルクの投与のように対症療法しか行われていない。ところが近年の遺伝子操作の急速な発展によって,遺伝的欠損を,正常な遺伝子を入れることによって補う治療の可能性が生まれてきた。すでに遺伝子治療(gene therapy1,8))とか,遺伝子医(genedoctor2))という言葉すら用いられている。しかし一方では遺伝子操作そのものに対する不安や道義的批判もあり,また治療に適用するには技術的にまだまだ未完成といわざるをえない現状にある。この小論では,遺伝子治療の基礎となる研究がどこまで進んでいるかを展望したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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