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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻11号

1984年11月発行

文献概要

臨床メモ

胎児/胎盤の重量比と周産期の児異常の発生について

著者: 貝原学1

所属機関: 1東大分院産婦人科

ページ範囲:P.844 - P.844

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 胎児の発育は,胎盤におけるガス交換や栄養物の摂取が行われる表面積の大きさと密接な関係にある。一般に,ヒトを含むいくつかの哺乳動物では,胎児の大きさと胎盤の大きさとの間には正の相関関係があり,小さい胎児では胎盤も小さく,逆に大きい胎児では胎盤も大きい1)
 胎児と胎盤の大きさにおけるこのような関係が乱れる場合があるが,そのような場合には児に異常が発生しやすいという成績が動物実験によって得られている。たとえば,妊娠豚において片側の子宮切除と卵巣切除術を行うと,胎盤重量は減少して児体重/胎盤重量比が増加するが,それと同時に胎児の死亡率は増加すると報告されている。ヒトにおいても,胎盤が小さくて,その重量が平均の2SD以下の値を示す場合には,陣痛開始前に子宮内胎児死亡を来す場合が多いという報告があるが3),この場合にも,胎盤と胎児の大きさとの間に不均衡が存在する可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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