文献詳細
明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 胎児--その自立と依存
文献概要
脳は他の臓器に比して,胎生期,乳児期における成熟の割合が早く,成熟の過程において障害をうけやすい。また神経細胞の再生能力の乏しさと相まって,障害を残しやすい。さらに未熟脳での障害は,成人脳とは異なった機能障害を生じる。
成熟過程の中で,周産期は子宮内から子宮外への分娩,適応の時期であり,虚血,低酸素,代謝異常などの悪条件が加わりやすく,脳の成熟過程に伴う脆弱性によって,脳障害にも種々のパターンがみられる。本稿では,脳の成熟を未熟脳の脆弱性を考慮して,素因と外因を概観し,各周産期脳障害の要因に言及する。また,成熟過程における脳障害のCT上の特徴について,最近われわれの得た知見を述べてみたい。
成熟過程の中で,周産期は子宮内から子宮外への分娩,適応の時期であり,虚血,低酸素,代謝異常などの悪条件が加わりやすく,脳の成熟過程に伴う脆弱性によって,脳障害にも種々のパターンがみられる。本稿では,脳の成熟を未熟脳の脆弱性を考慮して,素因と外因を概観し,各周産期脳障害の要因に言及する。また,成熟過程における脳障害のCT上の特徴について,最近われわれの得た知見を述べてみたい。
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