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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻12号

1984年12月発行

明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 胎児--その自立と依存

Topics

胎児発育とポリアミン

著者: 江口勝人1 平松祐司1 米沢優1 関場香1

所属機関: 1岡山大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.934 - P.938

文献概要

 ポリアミンは生物界に広く普遍的に分布する生物アミンで,厳密にはアミンを3つ以上有する直鎖アルキルアミンを意味する1)が,広義にはジアミンをも含めて用いることが多い。そして動物組織中に含まれる主なポリアミンは,putrescine,spermidine,spermine (以下put.,spd.,spm.と略す)の3つであり,図1に示すようにornithine,methionineを前駆物質として合成される。また動物組織では唾液腺,胸腺,骨髄,前立腺など蛋白,核酸合成の盛んな組織で含量が高く,核酸合成,細胞増殖と密接な関係をもつ2〜5)ことが知られており,脚光をあびている。
 われわれはポリアミンのこの作用に注目し,これまで妊娠時および胎児発育に及ぼすボリアミンの働き6〜10,さらには腫瘍マーカーとしてのホリアミン11〜14について検討してきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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