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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻2号

1984年02月発行

文献概要

明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 卵管

不妊症と卵管異常

著者: 百瀬和夫1 金子慶賛1 武井成夫1 張素瑛1 権慶子1

所属機関: 1東邦大学医学部第1産婦人科教室

ページ範囲:P.119 - P.124

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 卵管は卵巣と子宮を結ぶわずか10cm余の管状の器官にすぎないが,卵摂取,精子・卵の移送および栄養,受精環境の提供,さらに受精卵の移送など複雑な役割を担っている。しかし臨床的にこれらの機能を正確に判定する方法はなく,ようやく疎通性の検査が行われているにすぎない。それにも,卵管に注入する材料によって通気法,通水法,通色素法,造影法,内視鏡などの諸法があり,それぞれ一長一短で,症例に応じ適宜に選択取捨することになる(図1)。
 しかし今日のところ,卵管疎通性の判定には,造影法と内視鏡の組み合わせがもっとも確実とされる。性器の内腔の形態を透見する造影法と,外表から主として卵巣卵管関係を観察する内視鏡検査とは,互いに補完的complementaryなものであって,競合的competitiveなものではないと考えるのが妥当であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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