icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻3号

1984年03月発行

原著

子宮頸癌におけるLymphography所見と予後

著者: 高橋秀身1 佐藤仁1 片桐清一1 高野敦1

所属機関: 1弘前大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.193 - P.196

文献概要

 子宮頸癌においても,そのリンパ節転移が予後を大きく左右することは周知の事実であるが,転移の診断法のひとつにKinmonth1)(1955)が開発したdirect lym—phography (以下,たんにLGと略す)がある。しかし頸癌におけるLGは,転移所見のcriteria設定に難しい点があったり,転移頻度の高い閉鎖節などが造影され難いことなどから,当初期待されたほどには行われなくなっているようである。近年はむしろ,CT-scanやRI—studyなどが広く導入されつつあるが,これらとても小さな転移巣の検出にはいまだ限界があるといわざるを得ない。したがってpelvic LGもいまだ数少ないアプローチ手段のひとつとして検討されるべきであろう。しかも,進行頸癌の予後がこのところ大きく改善されないことの理由のひとつとして,その30〜40%(36%:Lepantoet al.2),1975)に旁大動脈リンパ節転移が認められるためではないかとも考えられ,この点も検討してみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら