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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻4号

1984年04月発行

雑誌目次

明日への展開 ADVANCED TECHNOLOGY

診療技術の歩み

著者: 小林隆

ページ範囲:P.215 - P.216

 丁度半世紀前(昭和8年)に臨床母教室の門をくぐった筆者にとってはこの増大特集号のAdvanced Techno—logy群を一瞥しただけでもそのめざましい進歩に感心し,今昔の感一入のものがある。これらの歩みを総論的に述べよとの課題であるが難しい注文で,話せばおのずから昔と今との懸隔ぶりを説明することになって昔物語りになってしまうおそれがある。編集企画の狙いが歴史にあるとは思えないので,むしろ筆者としては,高度な技術をめぐる問題点のいくつかを指摘して責めを果たしたいと思う。
 さて,この特集号のどの項目をとりあげても診療テクノロジーの最先端を行くものばかりであるが,中でもNuclear Magnetic Resonance:NMRやモノクロナール抗体の応用,新しい腫瘍マーカーなどは一般化,実用化の立場から見れば,まだ予告編に属するといえよう。またマイクロサージェリーの導入も漸く緒につき,卵管機能の再建にも希望がもてるようになった。それが絶望的であるような場合でもIVFが成功したので,これからは卵管ダメージのため絶体不妊を甘受しなければならなかったカプルも子宝に恵まれるとは何という大きな恩恵であろう。IVFの成功例が次々と登場すればニュースヴァリューは逓減して人権騒ぎも自然消滅することになる。一方,超音波診断法の進歩も画期的で,その電子スキャン法は胎芽の動きや心拍動をも捉えてたちどころに切迫流産の予後が決定される今日である。

グラフ

周産期診療機器の進歩

著者: 久保隆彦 ,   橋本雅 ,   相良祐輔 ,   武田佳彦

ページ範囲:P.211 - P.214

 近年のME機器の進歩には目をみはるものがある。周産期領域においても例外ではない。妊婦においては,超音波による,胎児・付属器の画像診断,胎児心拍・胎動測定から児の成熟,胎児仮死の診断,出生直後の新生児では,頭蓋内所見を容易に安全に得られるようになった。一方,テレメーターシステムの導入は,情報の中央集中化を可能とし,安全性の向上と共に,患者を機器より解放した。さらに,パソコン・ミニコンの導入は,情報の保存,再構築,自動診断,病態分析を可能とした。現在,周産期センターで利用できるME機器を図1に示し,以下説明を加える。
 超音波装置は,X線に比し被爆が少ないため,周産期では有用である。最近話題となっている超音波装置に,オクトソン(写真1),パルスドップラー(写真2)がある。オクトソンは,8個の超音波プローブを利用し,コンピューターにより再構成するもので,その画像はCT様である。胎児の全身像を得られるだけでなく,子宮・羊水・胎盤の体積計算も可能である。患者は,機器上で,腹臥位をとるだけでよく,検査による患者への負担は少ない。

I.診断・検査技術

ハムスターテスト

著者: 斉藤晃 ,   星和彦 ,   鈴木雅洲

ページ範囲:P.217 - P.221

 射精された精子は受精能獲得(capacitation)をおこしながら雌性性器内を上向し,卵子に接近して先体反応(acrosome reaction)をおこし透明帯を通過,卵実質内に侵入して雄性前核を形成する1)。この受精現象の過程からみても,男性の受精能力を,精子濃度・運動率・奇形率などによる精液検査のみで判定することには疑問が残る。事実,Zukermanら2)の集計によれば,精子濃度が1×107/ml以上であれば,精液検査の各項目で,妊孕性のある男性と不妊男性との間に有意な差を認めないと報告されているし,精液所見が全て基準値を満たしているにもかかわらず不妊であるケースは日常臨床においてよく遭遇することである。男性の妊孕力を確かめるには,in vitroまたはin vivoで人卵に受精可能かどうかを検査するのが一番確実な方法であり,オーストラリアのモナシュ大学では,腹腔鏡下に採取した成熟ヒト卵と夫精子との体外受精を行って,卵機能・精子機能を実際に検討している。しかし,卵採取の困難性に加え人道的な見地から一般的な不妊検査となるには無理があることは否めない。そこで,他の哺乳類の卵子で代用できないかという考えが起こってくるが,異種間の受精はその特異性から非常に困難であることがわかっていた。

尿中エストロゲンのHAIR法による測定

著者: 五十嵐正雄 ,   山田清彦 ,   宇井万津男

ページ範囲:P.222 - P.227

 非妊時の卵巣機能,妊娠中の胎児胎盤機能検査法としてエストロゲンの定量は極めて重要な臨床的意義を有する。したがってその定量法は以前からいろいろ研究されてきた。たとえば生物学的定量法,radioimmunoassay(RIA),immunoassay,enzyme immunoassay,螢光法,高速液体クロマトグラフィー法,免疫赤血球凝集反応など各種の定量法が研究されてきた。エストロゲンはプロゲステロンやテストステロンに比べその定量がむずかしい。というのは分泌量が他のホルモンに比べ微量だからである。
 また血中と尿中を比較すると,採血可能な血液量には限度があるのに対し,尿はいくらでも収集出来る。また免疫赤血球凝集反応や凝集阻止反応(Haemoagglutina—tion Inhibition Reaction HAIR)は血液には利用出来ず,尿の時だけ使用可能である。以上の点で尿中エストロゲンの定量の方が血中のそれより優れているが,尿中エストロゲン定量にも問題はある。それは尿量の影響である。尿量には個人差があり,また同一個人でも飲水や食事の影響,夏と冬などの気温の影響,安静時と運動後などいろいろな因子の影響を受ける。それに対し血中のホルモン量は,それほど激しい日内変動や個人差を示さない。もし血中ホルモンに日内変動や個人差が認められれば,それは循環血液量の変動によるものではなく,ホルモンの分泌量の変動を示すものと解して大過はない。

NMR-CTの原理とその現状

著者: 清水哲也 ,   田中邦雄

ページ範囲:P.228 - P.233

 X線CTの出現以来,超音波診断装置をはじめ,ポジトロンエミッションCTやディジタルX線法など多数の画像診断法の改良,開発が進められ,その進歩,普及には目覚しいものがある。さらに最近では,これまで臨床医学領域では全く無縁の技術であった核磁気共鳴法(nuclear magnetic resonance:NMR)を利用して,X線CTと同様の断層像を得るNMR-CT装置が国内・外で開発が進められ,新しい画像診断法として大きな関心を集めている1)
 NMRは1946年にBlochらおよびPurcellらにより,それぞれ独立に観察された現象である。これまで,有機化学の分野を中心に液体や固体の分子構造の解析や物質の同定などに広く利用されてきた。本法は原子核を一様な静磁場中に置き,これに弱い電磁波(X線よりもはるかに波長の長いラジオ波が用いられる)を照射し,そのエネルギーの吸収を観測する分光学的測定法の1つである。原理的に細胞や組織に対して非破壊的な測定法であり,かつ生体内に自然に存在する原子核(たとえば生体水分中のプロトン:1H)による生化学的情報が無侵襲で得られる。したがって,X線CTで得られる形態学的情報だけでなく,機能的情報をも知り得る点で,これまでの診断法にない多くの可能性を有している。NMRはX線とは異なり,医学領域に基盤のない技術である。

胎児血流計測

著者: 村上雅義 ,   千葉喜英

ページ範囲:P.234 - P.237

 胎児情報の中でも,循環動態の変動を知ることは意義深い。それはガス交換としての胎児呼吸情報は完全に循環動態の情報に含まれるからであり,循環動態変動の一つである胎児心拍数の連続記録がfetal distressと呼ばれる胎児のhypoxiaの診断ならびにwell-beingの評価に充分な成果を上げていることより明らかである。しかし心拍数以外の胎児循環動態の情報となると非常に乏しい。とくに胎児の血流量や血流速度に関する情報は,その計測に侵襲的な検査が要求されたため,Assaliらをはじめとする動物実験1)の結果より推察するしかなかった。われわれはパルス・ドプラー法を実時間超音波断層法のガイド下で使用することにより,非侵襲的に胎児血流量,血流速度を定量計測することに成功しつつあるのでこれを中心に述べることにする。

染色体検査法の最近の進歩

著者: 前田徹 ,   松信晶 ,   大野道子

ページ範囲:P.238 - P.243

 ヒト胎児由来の培養細胞にコルヒチン処理,低張処理,押しつぶし法などの巧妙な手技を駆使して,正常の体細胞染色体の数が46本であることが明らかにされたのは1956年のことであった。その後の数年間にダウン症候群,ターナー症候群,クラインフェルター症候群などの疾患が染色体数の異常に起因することが次々と証明された。さらに,末梢血液培養による染色体分析の技術が導入されるに至り,広く臨床医学の分野にも普及するようになった。1970年代に入ると,分染法とよばれる新しい技術が開発され,細胞遺伝学の分野に飛躍的な進歩がもたらされた。一方,1966年Steel & Breg1)が羊水細胞の培養による胎児染色体分析に成功してから,最近の超音波診断技術の進歩と相俟ってその安全性も確立され,日常臨床のなかに取り入れられつつある。本稿ではこれら最近の進歩のうちから,分染法と,羊水染色体分析を紹介し,産婦人科の日常臨床との関連について述べることにする。

産科における感染症の早期診断

著者: 山本皓一

ページ範囲:P.244 - P.248

 感染症は臨床医学のすべての部門にわたる重要な疾患ないしは病態であり,抗菌剤開発の歴史が示すように,いつの時代でも常に,治療医学の大きなテーマの一つになっている。わが産科領域では,次節に示すような理由から,感染症のもつ意義と重要性はとりわけ大きい。妊娠中の感染症では,他の合併症と同様,治療に対する制約が大きいため,予防と並んで早期診断が重要であり,このため,新しい診断法の開発・導入や既存の診断技術の改善が絶えず行われている。その進歩のスピードは必ずしもMEなどのそれには及ばないにしても,めざましいものがあり,とりわけウイルス感染の領域で著しい。
 本稿では依頼のあったテーマに従い診断法に限って概説するが,与えられた紙数の関係で感染症のすべてを網羅することはできず,実地臨床で特に重要なものに限った。産科感染症全般についての詳細は他の成書1〜7)を参照されたいが,ウイルス性疾患については日本母性保護医協会発行の研修ノート第19号3)に実に懇切に解説されており,必読の書である。

II.生殖・内分泌

排卵時期の診断

著者: 木下勝之 ,   岡井崇 ,   椋棒正昌 ,   堤治 ,   鹿志村文子 ,   佐藤和雄 ,   坂元正一

ページ範囲:P.251 - P.254

 従来,臨床的に排卵日を推定するには,基礎体温あるいは頸管粘液の性状や量を参考にしていたが,正確さの点で問題があった。
  近年,超音波断層法による卵胞発育の観察が可能となった結果"すでに排卵した"ことの診断が,また卵胞の最大径から,1〜2日後には排卵が起こるだろうと推定することも出来るようになった1,2)。しかし,より正確な排卵時期の推定は,体外受精のための採卵時期決定に,またAIHやヒューナーテスト,さらに排卵誘発療法患者へのcortusの時期を指示するために不可欠であった。そこで,超音波を用いて排卵の瞬間をとらえ,排卵前の血中および尿中のLH,エストロゲン値の推移と排卵との関係を明らかにすることにより,LHサージ,エストロゲン値の上昇,そして卵胞発育の状態から,時間単位で排卵時期を予測することが可能となっている。

機能性不妊

著者: 森崇英 ,   神崎秀陽

ページ範囲:P.255 - P.258

 不妊症のなかで,系統的検査によっても原因が不明とされるものは,諸家の報告で8.5%−44.9%1〜8)にわたっており,最近の検査法の著しい進歩にもかかわらず,有効な治療方針の立てられないものが相当数ある。その原因として排卵障害,卵管機能異常,着床障害等が疑われるが,器質的異常が明らかでなく,内分泌学的にも確定的因子が解明できない例も少なくない。このような例に対して,従来より機能性不妊という名称が用いられているが,定義そのものも確立されていない現状である。これらの中には心因性,自律神経失調に基づくものや,従来のルーチンの検査法ではチェックできない内分泌,免疫因子が関与しているものが含まれている。本稿では,排卵・受精から着床に至る過程で,最近明らかにされつつあるその障害原因を,免疫因子を主として概説する。

モノクローナル抗体の応用

著者: 香山浩二 ,   川島千加子 ,   礒島晋三

ページ範囲:P.259 - P.263

 抗体はその対応抗原との反応性において非常に特異性が高いので,従来から生殖現象や内分泌動態の解明に頻用されてきたが,通常の方法で精子や卵子を動物に免疫して作製した抗血清中にはいろいろな抗原に対する多数の抗体が含まれるため,詳細な受精現象の解明には不適当であった。また,たとえ単一抗原で免疫して作製した抗血清であっても,その中には異なった抗原決定基(エピトープ)に対する特異性の異なった複数の抗体が含まれるため,用いた抗血清の種類によって実験結果が異なってくることがあった。単一の抗原決定基に対する単一の抗体を作ることは長い間免疫学者の夢であったが,ついに1975年イギリスのKöhlerとMilstein1)がヒツジ赤血球で免疫したマウス脾細胞とマウスミエローマ株化細胞を細胞融合させヒツジ赤血球に対する抗体産生ハイブリドーマの確立に成功したことによって,その夢が現実のものとなってきた。
 ある抗原に反応して抗体産生細胞へと分化した1個のプラズマ細泡は1つの抗原決定基のみを認識する1種類の抗体しか作らず,これを単一クローン(モノクロナール)抗体と呼ぶ。モノクロナール抗体(Moab)を得るためには1個の抗体産生プラズマ細胞を分離して培養増殖させる必要があるが,非腫瘍性プラズマ細胞をin vitroで培養維持することは出来ない。

体外受精プログラム—その限界と問題点

著者: 鈴木秋悦 ,   遠藤芳広

ページ範囲:P.264 - P.267

 ヒトの体外受精,胚移植法(IVF-ET法)により英国で世界最初の体外受精児が誕生して以来,数年間が過ぎ,現在では約400例の体外受精児が生まれていると推定されている。その間に多くの臨床経験が積まれ,技術の向上とともに成功率も上昇しつつあるが,反面,IVFプログラムの限界,あるいは技術上,また倫理社会上の問題点が浮かび上がってきている。本稿では,現在のIVFプログラムの問題点について考察を加えてみたい。

プロスタグランディン応用の広がり

著者: 佐藤和雄

ページ範囲:P.268 - P.272

 プロスタグランディン(PG)の生体内での働きは極めて多彩で,その作用を利用して多くの臨床応用が試みられつつある。しかしその作用の多彩さがむしろ臨床応用の歩みを遅らせる一つの原因ともなっている。それは目的とする作用以外は全て副作用となってしまうので,それら目的とする作用のみを抽出するためには多くの誘導体を作り,それを試し,取捨選択するという作業が入り,それに莫大な費用と時間が必要となるからである。他方PGの臨床応用の隘路となる問題として,生体内での代謝が極めて速いことがあげられる。PGのような強力な活性物質は代謝速度によってその作用が調節されているが,いざ薬として使うとなると作用時間の長いものが望まれるようになり,その目的に適った誘導体の合成が待たれることになる。最も早く臨床応用が試みられ成功した産科領域では上に述べた問題点がある程度解決され,特に妊娠中絶に応用可能な極めて秀れたPG誘導体が開発されている。このような産科領域での成功を一つのステップとして内科領域,外科領域など多くの分野で臨床治験が行われ将来への見通しが期待されつつある17)(表1)。本稿ではそのうちの代表的なものを紹介してみたい。

高プロラクチン血症の治療方針

著者: 青野敏博

ページ範囲:P.273 - P.277

 産褥授乳期の婦人が授乳性無月経に陥るごとく,高プロラクチン血症になると乳汁漏出とともに,排卵障害が招来され,無月経や不妊がもたらされる。このような状態は高プロラクチン血症性無排卵症または乳汁漏出無月経症候群と呼ばれる。
 本症は以前は稀な疾患と考えられていたが,無月経婦人の血中プロラクチン値を測定してみると,その5人に1人の割合で発見できることが分ってきたので,重大な関心が寄せられるようになってきた1)

III.腫瘍

婦人科癌と腫瘍マーカー—その現状と将来

著者: 竹内正七 ,   金沢浩二 ,   湯沢秀夫

ページ範囲:P.279 - P.284

 腫瘍マーカーとは,それが腫瘍患者血中に出現ないし増量するために,これを検出してその動態をみることが,腫瘍の病態を把握する上に有用となる物質といえよう。この中には,その腫瘍に特異的なマーカー(その腫瘍からのみ生成される物質)と,その腫瘍に関連あるが非特異的なマーカー(正常組織ないし他の腫瘍からも生産される物質)との2つがある。腫瘍マーカーのほとんどは蛋白からなり,前者は腫瘍特異蛋白ないし抗原tumor specific antigen,後者は腫瘍関連蛋白ないし抗原tumor-associated antigenと呼ばれる。現在までのところ,ヒト癌について腫瘍特異抗原の証明は不確実であり,婦人科癌についても例外でない。したがって,現在臨床的に応用できているものは腫瘍関連抗原であるが,その数は膨大である。
 本稿においては,婦人科癌を中心に,腫瘍マーカーがどのように理解され,今後どのように発展していくかについて概説する。

Flow cytometryとCell biology

著者: 西谷巌 ,   佐藤健

ページ範囲:P.285 - P.293

 細胞生物学の目覚しい進歩によって,その研究領域も分子レベルまで堀り下げられ,研究手段となる新しい解析機器が相ついで実用化されている。
 その代表的なものの1つがFlow cytometry (以下,FCMと略)1〜4)であり,わが国においてもようやく注目を集めている。さて,FCMは,1967年以後主として米国において急速に開発研究が進められてきたが,この特徴は,細胞浮遊液をおよそ10m/secの細い高速水流として流し,通過する細胞にレーザー光線を照射して,そこで生ずる螢光,散乱光,光吸収量などを電気信号に変換してその情報を記憶表示することのできるcell analyser機構と,その目的細胞集団を領域選択により分離分取できるcell sorting機構とを備えていることであり,多数の細胞集団から物理学的,生化学的情報(細胞形態,細胞活性,核酸量,酵素量,抗原の存在など)を瞬時にうることができる両期的な方法である。現在,欧米をはじめ,本邦でもFCMが広く利用される気運にあり,医学の基礎研究・臨床研究を問わず応用される可能性がえられているので,その概略を述べる。

絨毛癌の解析と予防的管理確立への新しいアプローチ

著者: 望月真人 ,   丸尾猛

ページ範囲:P.294 - P.301

 絨毛癌は妊卵トロホブラストを母地として発生する腫瘍であり,速かに肺,脳に血行性転移を起こし,約半数が死の転帰をとる極めて悪性の疾患である。
 細胞遺伝学的には相同染色体の両方もしくは少なくとも一方が配偶者に由来するという特異な遺伝子構成を示し,内分泌学的には糖蛋白ホルモンである絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の分泌過多,単純蛋白ホルモンである胎盤ラクトーゲン(hPL)の分泌過少という特異なパターンを示す。さらに最近では,トロホブラストの悪性化に伴い生化学的に分泌糖蛋白であるhCGの糖鎖に質的変化の起こることが明らかにされている。つまり,絨毛癌は一部の例外を除けばすべて妊娠に由来して発生し,その腫瘍の消長がhCGの量的ならびに質的変化から連続的に追跡しうるという特徴を有する。したがって,ここに絨毛癌の発生過程解明と予防的管理確立の可能性が見出される。

卵巣癌の免疫化学療法

著者: 加藤俊 ,   西村治夫 ,   浜井潤二 ,   薬師寺道明

ページ範囲:P.302 - P.307

 近年,急速な進歩を遂げてきた免疫学の恩恵により,生体の抵抗力が比較的正確に把握できるようになった。その結果,癌患者では免疫能とくに細胞性免疫能の低下が認められ,癌の進行とともにその程度は顕著となることが知られている。また免疫能の多寡によって癌患者の予後が大きく左右されることも分ってきている。卵巣癌患者においても例外ではないが,本疾患のほとんどが進行期癌であるため,その多くが免疫能の低下を来していることが考えられる。
 一方,このような患者に対して,生体の抵抗力を障害すると考えられる放射線療法や化学療法がその進歩に伴って主治療として選択されざるを得ないのが現状である。換言すると,互いに相矛盾する生体の抵抗力を弱める治療法が行われる場合が多いといえよう。したがって最近,免疫能の低下を補い制癌効果を高めようとする試み,いわゆる免疫化学療法が注目され,現在なお新しい分野であるが今後の展開が期待される。

子宮頸癌の放射線療法の進歩とその動向

著者: 岩田正晴 ,   佐々木寛 ,   岸野喜保 ,   光永忍 ,   北村隆 ,   土田正祐

ページ範囲:P.308 - P.313

 近年の医学の進歩はめざましいものがあり,その一つに子宮頸癌の放射線療法があげられるが,これには放射線物理学と放射線細胞生物学の進歩が大きく関与しているといってよい。
 すなわち,前者については従来は子宮頸癌の放射線治療は腔内照射が主体であったが,Tele 60Co, Lineacなど新たな照射装置の導入により大量の線量が骨盤内に照射できるようになり,骨盤内浸潤あるいはリンパ節転移などに威力を発揮するようになったことで,これによって治癒率の向上が認められるようになった。また後者の放射線細胞生物学の進歩ということでは細胞培養技術の進歩と種々のassay法の開発およびこれら細胞をanalyseするflow cytometryの出現などに負うところ大であり,いかにして腫瘍細胞をたたくか,すなわち無限増殖能を喪失させるか,またどんな細胞が低感受性か,さらに再発の要因は何であるか,などが検討されつつあり,その一部はすでに明らかになっている。

頸癌手術の合併症

著者: 関場香 ,   石井良夫 ,   片山竣介 ,   林健興

ページ範囲:P.314 - P.320

 子宮頸癌は,癌検診の普及・治療技術の進歩などによってその予後は大きく改善され,現在では,あらゆる癌の中で今後の研究の必要性が最も少ないものにあげられるようになっている1)。しかし,その治療による侵襲はなお大きく,数少なくない合併症・後遺症を伴うのも事実である。社会の高齢化,平均余命の延長に伴って,癌治療後であっても積極的な社会復帰が必要になってきた現在,単に癌の治癒を目ざすのみならず,これらの問題にも大きく目を向けていかなければならない時期にきている。ここでは,以上のような観点も含めて広汎子宮全摘術(以下広汎全摘術)の術後合併症について述べてみたい。

IV.胎児・新生児

NSTと胎動

著者: 前田一雄 ,   日高透 ,   太田誠 ,   加藤一雄 ,   辰村正人

ページ範囲:P.323 - P.329

 NSTは,妊娠中の胎児心拍数図によるノンストレステスト(non-stress test)であり,非侵襲的な胎児検査法として最近著しく発達し普及している。一方,胎動は,本来は母体の自覚胎動を意味し,非常に古くから妊娠徴候にあげられ,歴史的に重要であるが,最近ではほんとうの意味の胎動,つまり子宮内における胎児の運動の客観的検討がとりあげられるようになった。これは,超音波診断装置,ことに実時間の電子スキャン装置の発達によるものであり,advanced technologyの先端的発展といえるであろう。
 NSTでは,胎児心拍数図の諸成分が検討対象になり,心拍数基線の異常,一過性徐脈,細変動,sinusoidalpatternなどが検討されるが,NSTがreactiveか,non-reactiveかの判別には,一過性頻脈の存在が指標になっている。一過性頻脈(acceleration)は,胎児の運動すなわち胎動に伴って発生するものと考えられていて,ここでNSTと胎動が関連してくるのであるが,両者の関係ははっきりしているようで,しかもそれほど明瞭でない。心拍数は連続的かつ定量的に捉えられているのに,胎動の方は電子スキャンの観察によるほかに適当な方法がなく,連続記録も不可能であったからである。胎動記録には最近著者の開発した超音波ドプラ法があり,今後の検討がまたれるところである。

血漿交換

著者: 島田信宏 ,   林輝雄

ページ範囲:P.330 - P.334

 Rh式血液型不適合妊娠に対して,抗Dヒト免疫グロブリンの予防的投与法が確立され,感作症例数の著明な減少をみている。また不幸にも感作した場合,子宮内胎児輸血によりある程度の効果をおさめるようになったが,子宮内胎児輸血は技術的な面でリスクが高く,一般に妊娠28週以後が適応となっている。しかし,妊娠28週以前にも胎児溶血性疾患が増悪し,胎児水腫となり死亡することはまれでない。このような妊娠早期から発症する重症D感作妊婦に対し,特に内科領域で用いられている血漿交換が応用されるようになってきた。

交換輸血

著者: 船戸正久

ページ範囲:P.335 - P.339

 1925年,矢状静脈洞を使った胎児赤芽球症に対する最初の交換輸血がHart1)により報告された。しかし実際に臍静脈を使用した交換輸血法(いわゆるダイアモンド法)を確立し,世界に広めたのはDiamond2,3)の功績である。この方法の普及により多くの胎児赤芽球症が救命されまた核黄疸の危険から救われた。しかし近年の周産期医療の進歩に伴い交換輸血にも対象,適応および方法などにおいて,様々な変化が見られるようになった。
 本章では交換輸血の自動化の試みも含めたこれらの変化について,著者らの知見をまじえ言及する。

骨盤位と帝王切開

著者: 雨森良彦

ページ範囲:P.340 - P.343

 今日の産科学の大きな問題の一つに"骨盤位分娩"があげられよう。この骨盤位分娩の処置については過去10年で劇的な変遷をとげてきた。1970年以前は骨盤位の多くは経腟自然分娩にまかせられていたが,1970年以降,骨盤位に対する選択的社会的適応による帝王切開が増加してきた。この傾向は米国においてはさらに明白で骨盤位のルーチン帝切化が定着してしまった。
 何故にかかる劇的な180°の変化が発生したか。それはなんといっても骨盤位の経腟分娩における周産期死亡率が頭位のそれに比して5倍もの高率を示しているからにほかならない。死亡率にとどまらず罹病率についても経腟骨盤位では児に永久的な中枢障碍を後遺することが高い事実が多くの臨床統計によって判明したからにほかならない。さらに社会的にも少産少死型の出産のエコロジーは産婦及び家族が児の完全性を強く希望期待すること,医学的というより法律的に,医療過誤に対する厳しい保証を求める風潮(medical-legal)が医療担当者を防衛産科学へ逃避せしめる傾向を助長したからにほかならない。

呼吸管理

著者: 中島健夫 ,   小川雄之亮

ページ範囲:P.344 - P.348

 新生児未熟児医療において,その呼吸管理は最も基本となるものである。近年新生児死亡率の低下は呼吸管理の進歩によるものといって過言ではない。呼吸管理は単に人工呼吸器を操作するものとは考えず,新生児未熟児に対して適切な酸素化をはかるすべての操作を含めたものと考えたい。このような立場にたつと,新生児の呼吸管理は気道確保や人工換気などの機械的管理と薬剤を用いた化学的管理の2つに大別される1)
 機械的呼吸管理は1971年Gregoryら2)が持続陽圧呼吸(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)を呼吸窮迫症候群(Respiratory Distress Syndrome:RDS)に導入したことで飛躍的に進歩した。それは同時に調節呼吸下で終末呼気に陽圧を加える終末呼気陽圧呼吸(Positive End-Expiratory Pressure:PEEP)をも生むことになった。これらは未熟肺において肺胞虚脱を防ぎ,機能的残気量(Functional Residual Capacity:FRC)を増加させて酸素化を改善するものである。また1972年Kirbyら3)は回路内に定常流をつくった人工呼吸器を開発し,間歇的強制換気(Intermittent Mandatory Ven—tilation:IMV)を導入した。

頸管留置カテーテルによる前期破水管理法

著者: 荻田幸雄 ,   今中基晴 ,   松本雅彦 ,   畠中謙治 ,   上田亨

ページ範囲:P.349 - P.354

 近年,産科学は長足の進歩を遂げたが,今日なお解決されるべき大きな課題の一つとして早産,特に前期破水(Premature rupture of membranes;PROM)の管理法が残されている。本症の取り扱いに関しては,古くから積極的娩出策および待期策があるが,前者は感染の危険に曝すよりむしろ早期の娩出を計り保育器で管理する方が良いとする主張であり,後者はできる限り胎児の成熟を待って娩出を計らんとするものである。これらの主張は最近の呼吸管理法の進歩と優れた抗生物質あるいは子宮収縮抑制剤の開発によりますます妥当性を増すばかりである。
 しかしながら,ここ10年来,破水後16〜72時間経過すると呼吸窮迫症候群(Respiratory distress syndrome;RDS),動脈管開存(Patent ductus arteriosus;PDA)が有意に減少することが次々報告され1,2),それ以来,PROMの管理方針は待期策へと大きく傾いてきた。この待期策といえども種々の問題があり,その解決のために今なお精力的な努力が続けられている。

V.治療技術

産婦人科における高カロリー輸液法

著者: 岡田正 ,   高木洋治 ,   板倉丈夫

ページ範囲:P.356 - P.362

 あらゆる疾患の治療を行う上で栄養障害の存在が常に悪影響をもたらすことはよく知られている。殊に外科領域では手術治療,また内科領域では強力な薬物療法によって益々消耗が高まり栄養障害の進行を促進する。このような事実は古くより経験的には知られながらも最近に至るまで意外に認識されず,現実には院内に数多く存する栄養障害は放置され,かなりの重症になってから治療が検討されるという現状であった。最近入院患者の実に数多くがさまざまの栄養障害に陥っており,その早期発見及び各種栄養法を用いた積極的治療の重要性が注目を浴びている1)。そしてその原動力となったのが高カロリー輸液法である。1960年代後半に試みられ2),1970年代に入って急速な進歩を示しわが国医療界に幅広く定着するに至った高カロリー輸液はそれまで各領域においてみられた栄養障害による悪影響を大きく解き放った。のみならず,高カロリー輸液の確立は種々の栄養法の最終手段として認識され,逆にさまざまな経腸栄養法の意義を再認させ,これがまた栄養状態の判定法--栄養アセスメント--の進歩に繋がることとなった3)
 栄養障害--殊に蛋白栄養障害(Protein-energy mal—nutrition)--のもたらしている悪影響についてのHey—msfieldによる模式図を図1に示す。

産婦人科におけるレーザー光線の応用—外陰部尖圭コンジロームの焼灼療法

著者: 藤井明和 ,   篠塚孝男 ,   黒島義男

ページ範囲:P.363 - P.366

 レーザー光線が医療の分野にも応用されるようになったのは最近のことであるが,その普及にはめざましいものがあり,現在では外科,眼科,形成外科,皮膚科,耳鼻科,産婦人科などほとんどすべての臨床各科において応用されている。
 レーザー光線をレーザーメスとして応用した場合,鋭利な切開創が得られること,微小血管からの出血に対する止血効果に優れていること,切開創面の焼けこげなどの組織損傷が電気メスなどに比べるとはるかに軽度なこと,および,出力を変えることにより切開創の深さを正確に調節することができ,腫瘤などの焼灼に用いるときも焦点をずらしたdefocusの状態で出力を変えることにより焼灼面の深さを調節しながら,周囲組織に熱による組織損傷を与えることなく,その部位だけに限局して焼灼することができることなど多くの利点をもっている。

マイクロサージェリー—特に術後癒着防止法を中心に

著者: 高木繁夫 ,   長田尚夫 ,   中村陽行 ,   塚本剛 ,   小平博 ,   津端捷夫

ページ範囲:P.367 - P.375

 女性不妊症の中では卵管因子によるものが約40%を占め最も多い。そのため卵管性不妊症の治療法として今日in vitro fertilisation & embryo transfer (以下IVF &ETと略す)が脚光を浴びてきている。一方,外科的治療法としてのマイクロサージェリー(図1)による卵管形成術の歴史はIVF & ETよりもやや古く,卵管閉塞に対する治療法としては本邦でも既に数年前より実施されている。いま卵管性不妊の治療としてこの2つの方法を比較してみると,現時点においては治療成績の面からはマイクロサージェリーの方が結果はよいがそれとてなお必ずしも満足できるものではない。しかしマイクロサージェリーによる卵管形成術では,その妊娠様式はあくまでも自然の妊娠形式をとるため,IVF & ETによっておこりうる倫理的,社会的問題よりの批判や非難もなく,また懸念されている染色体異常等の発生もないので卵管性不妊症の治療法としては最も理想的な治療手段であるといえる。したがって我々は,卵管性不妊症に対してはまずマイクロサージェリーによって卵管機能の回復をはかり,常に自然妊娠が成立することを期待している。そしてこの卵管形成術によってなお妊娠が成立しなかった症例においてのみ初めてIVF & ETを実施することもまたやむをえない方法であろうと考えている。

抗凝固療法,とくにヘパリン療法について

著者: 真木正博 ,   村田誠

ページ範囲:P.376 - P.380

 産婦人科領域において抗凝固療法が行われることは比較的稀である。それだけに,いざ抗凝固療法をやらなければならない時になっても,その使用をためらったり,あるいは誤った使い方をするということになりかねない。ここでは,(1)産婦人科領域における血栓症の実態,(2)ヘパリン療法の実際,(3)追加事項として,経口抗凝固薬の妊婦に対する注意点などについて述べることにする。

内視鏡手術

著者: 岩田嘉行 ,   宮本尚彦 ,   中村英世

ページ範囲:P.381 - P.384

 産婦人科領域の内現鏡としては腹腔鏡,クルドスコープ,子宮鏡,胎児鏡,羊水鏡,卵管鏡などがあり,各分野において診断目的のみならず治療手段として利用されることも少なくない。たとえば腹腔鏡のように,1970年前後の卵管不妊手術,1980年前後の体外受精のための卵採取といった治療を目的とした利用がその普及を世界的に発展させたものさえある。川崎市立川崎病院では1963年に腹腔鏡を,1970年に子宮鏡を導入し使用しているので,本稿ではこの2者に焦点を絞り,文献上および自験の内視鏡手術を分類し解説を試みることにしたい。

新生児薬物療法の管理

著者: 伊藤進 ,   大西鐘壽

ページ範囲:P.385 - P.388

 新生児期における体液中の薬物濃度管理の重要性は,過去において医原病がこの時期に集中的に発生している事実からも明白である。その原因として,①薬物代謝に関与する酵素系が経時的に発達すること,②薬物代謝の個体差が大であること,③胎児期は経胎盤的に,授乳期は母乳を介して児へ薬物が移行し母体よりの影響を受けること,の3点が挙げられる。したがって的確な投与が極めて困難であり,そのため薬物の蓄積が生じ易い。さらに胎児新生児肝の代謝の特性すなわちphase Iの代表的酵素であるcytochrome P−450が既に成人肝の約1/3の活性が認められるにもかかわらず,phase IIのUDP-glu—curonytransferase活性は成人肝の1%以下である点から明らかなように毒性のある中間代謝産物の生じ易い状態にあることも特徴として挙げられる。したがって新生児期における体液中薬物濃度測定は,年長児や成人と異なり,微量の試料で迅速な測定法が必要である。我々は,新生児医療の場に高速液体クロマトグラフィーを導入し臨床に役立てているのでその経験を踏まえて新生児薬物管理について概説したい。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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