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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻4号

1984年04月発行

明日への展開 ADVANCED TECHNOLOGY

III.腫瘍

婦人科癌と腫瘍マーカー—その現状と将来

著者: 竹内正七1 金沢浩二1 湯沢秀夫1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.279 - P.284

文献概要

 腫瘍マーカーとは,それが腫瘍患者血中に出現ないし増量するために,これを検出してその動態をみることが,腫瘍の病態を把握する上に有用となる物質といえよう。この中には,その腫瘍に特異的なマーカー(その腫瘍からのみ生成される物質)と,その腫瘍に関連あるが非特異的なマーカー(正常組織ないし他の腫瘍からも生産される物質)との2つがある。腫瘍マーカーのほとんどは蛋白からなり,前者は腫瘍特異蛋白ないし抗原tumor specific antigen,後者は腫瘍関連蛋白ないし抗原tumor-associated antigenと呼ばれる。現在までのところ,ヒト癌について腫瘍特異抗原の証明は不確実であり,婦人科癌についても例外でない。したがって,現在臨床的に応用できているものは腫瘍関連抗原であるが,その数は膨大である。
 本稿においては,婦人科癌を中心に,腫瘍マーカーがどのように理解され,今後どのように発展していくかについて概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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