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基礎体温測定による黄体機能不全症の診断
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学
ページ範囲:P.438 - P.438
文献購入ページに移動 黄体機能不全を証明するのに,子宮内膜のbiopsyが従来より用いられて来た1)。しかし,基礎体温測定が広く用いられてくると,その容易さなどから臨床への応用が注目されて来た。基礎体温高温相の期間や排卵後の体温上昇が階段様に徐々に上昇するいわゆる「階段効果」(staircaseeffect)などは,黄体機能不全のよい指標となるといわれている2)。
そこでDowns, Gibson3)は黄体機能不全症の組織上の重症度を基礎体温曲線上のグラフで見出すことが出来るか否かを検討した。子宮内膜組織診にて黄体機能不全(LPD)と診断された20例の不妊患者と,正常黄体期婦人20例を用いた。排卵日は基礎体温低温相で上昇する前の低温日を排卵日とした。この日から月経前日までを黄体期と計算した。また,基礎体温の上昇程度を 排卵後5日間の平均基礎体温— それ以前5日間の平均基礎体温 =排卵後の平均基礎体温上昇(°F)とした。
そこでDowns, Gibson3)は黄体機能不全症の組織上の重症度を基礎体温曲線上のグラフで見出すことが出来るか否かを検討した。子宮内膜組織診にて黄体機能不全(LPD)と診断された20例の不妊患者と,正常黄体期婦人20例を用いた。排卵日は基礎体温低温相で上昇する前の低温日を排卵日とした。この日から月経前日までを黄体期と計算した。また,基礎体温の上昇程度を 排卵後5日間の平均基礎体温— それ以前5日間の平均基礎体温 =排卵後の平均基礎体温上昇(°F)とした。
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