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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻6号

1984年06月発行

明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 子宮

Ⅱ.内膜

子宮内膜癌の治療とその問題点

著者: 山辺徹1 中島久良1

所属機関: 1長崎大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.519 - P.522

文献概要

 最近,わが国においても子宮内膜癌の増加傾向が認められているが,今後さらに環境因子の変化や高齢者の増加などに伴って,その傾向は助長されるものと思われる。内膜癌の治療法に関しては,欧米でも,手術と放射線療法のいずれに主体をおくものもあり,しかも一定した方式は示されていない。しかしながら,手術可能例であれば,一般に手術を行った方が放射線療法よりも優れているというものが多い。FIGO癌委員会のAnnualReport3)をみても,手術に比べて放射線療法は治癒率の低いことが指摘できる。これらの治療に加えて,化学療法,免疫療法あるいはホルモン療法なども併用されることがある。
 治療に際しては,内膜癌の蔓延形式や生物学的態度をよく心得ておく必要がある。本稿では,そのために必要な基本的事項とそれに伴う治療法に関する基準および問題点について概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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