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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 乳腺

プロラクチンと産褥乳汁分泌

著者: 青野敏博1 佐久本哲郎1 吉本泰弘1 倉智敬一1

所属機関: 1大阪大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.575 - P.580

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 1972年にプロラクチンのラジオイムノアッセイが開発され,血中のプロラクチンの推移を詳細に測定できるようになってきた。その結果,妊娠産褥期における乳汁の分泌とフロラクチンの関係が明らかになり1),プロラクチンの多彩な生理作用のなかでも,乳汁分泌の促進作用はもっとも基本的なものであることが確かめられた。
 本稿では,まず妊娠中のホルモン動態と乳腺の発達に関して述べたあと,産褥初期の乳汁分泌の開始とプロラクチンの関係について解説し,次いで産褥後期の乳汁分泌維持に対するプロラクチンとオキシトシンの役割についても言及する。また産褥期に乳汁分泌の促進と抑制を図る場合があるが,プロラクチン分泌の調節を介するそれぞれの治療法について,われわれの成績を中心に述べることとする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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