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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

薬の臨床

妊娠中毒症および産褥高血圧に対する新血管拡張剤Prazosinの臨床効果

著者: 竹田省1 山本悦太郎1 中林正雄1

所属機関: 1三楽病院産婦人科

ページ範囲:P.607 - P.612

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 妊娠中毒症は母児双方の予後を悪化させる重要な疾患であるが,中でも高血圧,蛋白尿の重症度と母児双方の予後が相関することはよく知られている1〜5)。このため妊娠中毒症を厳重に管現することは予後改善に重要である。
 妊娠中毒症における高血圧の薬物療法には,古くからさまざまな薬剤が用いられているが,現在もなお一定の見解はない。近年,汎用されてきた薬剤に対する見直しがされ,特に降圧利尿剤はその作用機序により,循環血液量が減少し12,13),また血液粘度が上昇して妊娠中毒症の悪化や子宮胎盤血流量の低下14)をもたらす可能性が指摘されてきている15)。またrauwolfia剤は母児共に副作用13,16,17)が問題になっており使用されなくなる傾向にある。その他の降圧剤も一長一短があり,使用も試行錯誤で流動的である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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