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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻1号

1985年01月発行

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 経口避妊

ピルに含まれるステロイドホルモンとその特性

著者: 岡田弘二1 山本宝1

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.17 - P.21

文献概要

 ピル(経口避妊薬)はエストロゲンとプロゲストーゲンからなり,正しく服用すれば100%近い避妊効果が得られることにより世界中で広く使われている。
 現在,ピルに関する最大の関心事は避妊効果をおとさず,しかも副作用の軽減をはかることである。1969年の米国食品医薬局の勧告以来,この目的に添ってエストロゲン量が50μg以下になったことにより血栓症や心冠疾患が激減した。1978年には,WHOは「ピルは出来る限りそのステロイド量を減らし避妊効果のあるもの」という勧告を出し,米国では20〜35μgの超低量エストロゲンの錠剤が多く出されている(表1)。またプロゲストーゲンが,脂質や含水炭素の代謝障害にも影響を及ぼすことや,増量すると高血圧が増加するという英国王立一般医協会の報告(1977)を受けて,ピルに含まれる量も少なくなっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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