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月経により失われる血液と全液体量
著者: 広井正彦1
所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.768 - P.768
文献購入ページに移動 多くの医師や患者も,月経の際に排出する液体は全血か少しの子宮内膜組織を含有している全血であると考えがちである。したがって月経時の出血量を客観的に測定するためには,この液体中のヘモグロビンを測定して推定する方法がとられている。しかし,以前の研究によれば,月経で失われる血液のヘモグロビン量は循環血のヘモグロビン量より低いことが知られており1),月経血を子宮または上部の腟より直接採取してヘモグロビン量を調べた報告によれば,4.0〜10.3g/100mlの範囲であるという2)。
婦人の月経量は,測定する時期が月経周期のどの時期に相当するかにより異なり,正確な量を測定するのは必ずしも容易ではない。そこでFraserら3)は24人の健康で月経の正順な婦人より,1つの月経時に毎日あらかじめ重量を測定しておいたパットかタンポンで月経量を採取し,測定までポリエチレンの袋にて保存し,正確な月経量を月経日ごとに観察した。まずパットまたはタンポンの月経血吸収後の重量を測定し,ついで自動抽出器を用いて抽出後にアルカリヘマチン法でヘモグロビン量を測定し,肘静脈より採取した血液のヘモグロビン量と比較した。
婦人の月経量は,測定する時期が月経周期のどの時期に相当するかにより異なり,正確な量を測定するのは必ずしも容易ではない。そこでFraserら3)は24人の健康で月経の正順な婦人より,1つの月経時に毎日あらかじめ重量を測定しておいたパットかタンポンで月経量を採取し,測定までポリエチレンの袋にて保存し,正確な月経量を月経日ごとに観察した。まずパットまたはタンポンの月経血吸収後の重量を測定し,ついで自動抽出器を用いて抽出後にアルカリヘマチン法でヘモグロビン量を測定し,肘静脈より採取した血液のヘモグロビン量と比較した。
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