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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻10号

1985年10月発行

文献概要

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 体外受精

卵胞発育刺激法,採卵時期の決定と採卵法

著者: 関守利1 矢崎千秋1 土屋清志1 浅野目和広1 宇津木利雄1 山田清彦1 鹿沼達哉1 新井昭利1 小野雅彦1 水沼英樹1 伊吹令人1 五十嵐正雄1

所属機関: 1群馬大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.773 - P.780

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 IVF-ETにょる成功はspontaneous cycleの採卵によってEdward and Steptoe1)により,初めて成し遂げられたが,卵胞刺激のためのclomidの使用および排卵誘発のためにhCGを使用することによりTrounson2)らが成功し,さらにJones3)らがhMG/hCGのprotocolに成功して以来,多くの施設では卵胞発育刺激法によるIVF-ETが行われている。現在用いられている主な卵胞発育刺激法は表1のとおりである。
 spontaneous cycleを用いた場合にはshort luteal phaseが起こりにくく,子宮内膜の状態も生理的であるという長所はあるが,最大限1個の成熟卵の回収しか望めず,またLH surgeが始まる時刻が不定のためIVFのスタッフが24時間拘束される等の短所があげられる。現在では個人差のある排卵日を大体一定にでき,多数の成熟卵を回収することが可能で,hCGの投与時間をコントロールすることにより採卵時間をある程度決定できる卵胞発育刺激法が主流になっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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