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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻10号

1985年10月発行

薬の臨床

KPE錠(Prostaglandin E2錠)頸管内挿入による分娩誘発の試み

著者: 細井延行1 牧野一郎1 堀悟1 稲葉芳一1

所属機関: 1名鉄病院産婦人科

ページ範囲:P.829 - P.833

文献概要

 プロスタグランジンE2錠(KPE錠)を分娩誘発の目的で頸管内に挿入し,その陣痛発来効果,分娩進行効果,分娩成功率および副作用について検討した。
陣痛発来効果は全症例が4時間以内に認められ,KPE錠挿入開始から陣痛発来までの時間は初産113±52分,経産106±64分で両者の間に差は認められなかった。
内診所見(Bishop Score)でみた分娩進行効果は,初産婦87.5%,経産婦100%で,頸管熟化作用にも極めて高い効果が認められた。
KPE錠挿入開始から24時問以内に分娩に至った症例を分娩成功例とすると初産,経産共に100%の成功率であった。KPE錠挿入開始から児娩出までの時間は初産婦440±192分、経産婦335±71分で経産婦の方が短い傾向がみられた。
副作用については16例中2例に嘔吐が認められたが,いずれも投与終了後の発現であり,本剤との因果関係は必ずしも明確ではなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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