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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻11号

1985年11月発行

文献概要

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 妊娠中毒症 Topics

妊娠中毒症と免疫複合体

著者: 近藤泰正1 八木謙1 山本樹生1 今井一夫1 早川智1 高木繁夫1

所属機関: 1日本大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.878 - P.885

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 妊孕現象に対する免疫学的考察は,最近の免疫生物学の進歩とともに急速に展開をしつつある1〜6)。さらに,異常妊娠7,8),特に妊娠中毒症に対するそれについても近年多くの報告をみるが9〜13),本症は,古来学説の疾患とされるごとく,いまだその概念,定義すら確立されがたい状態にある。一方,免疫複合体は各種疾患の原因として,それらの病態解明に重視されており14,15),特に内科領域では,これの導入によって疾患の概念さえも変えるに至っている。そこで私どもは妊娠中毒症の病態を解明する目的で,本症に対する免疫学的考察を試み,特に免疫複合体が本症の原因論として,また結果論としての関与の可能性の有無を検討しており,今回は私どもの教室の知見を含めて,以下さらに若干の検討と解説とを試みる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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