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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻11号

1985年11月発行

原著

HMG-HCG投与時の副作用発現因子に関する考察—家兎による実験的検討

著者: 淵利雄1 石丸忠之1 黄宏駿1 増崎英明1 鮫島哲郎1 藤下晃1 山辺徹1

所属機関: 1長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.895 - P.900

文献概要

 HMG-HCG療法時の副作用(OHSSおよび多発排卵)発現因子を検討するため,ニュージーランド産白色雌家兎を用いて,①両側卵巣摘出家兎にPergonal (75IU/日)を連日5日間投与し,翌日HCG 1,000IUを投与した卵巣摘出群と,同様な処置を卵巣非摘出家兎に行った卵巣保有群の腹水量を測定,②Pergonal (75IU/日)を連日5日間投与し,翌日HCG 1,000IUを投与したHCG投与群と,HMGのみを投与したHCG非投与群について卵巣重量を測定,③FSH/LH比が異なるHMG製剤(Pergonal,HumegonおよひHMG「日研」)をそれぞれ1日10IUを連日5日間および翌日HCG1,000IUを投与し,腹水量,血中histamine濃度,卵巣重量,発育卵胞数および出血卵胞数を比較検討した。以上の結果より,①OHSSにおける腹水貯留には卵巣の存在が必要であること,②HCGはOHSS発生に関与すること,③OHSSおよび多発排卵などの副作用とFSH/LH比の関係では,高FSH/LH比製剤(HMG「日研」)の方により多く発生することが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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