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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻2号

1985年02月発行

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 流産

淘汰としての自然流産

著者: 佐藤孝道1 香山文美1 野末順1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.71 - P.77

文献概要

 自然流産の病因は多くの教科書で母体側因子と胎児側因子に分けて記載されている。この分け方は昔も今も変わりがないが,今日では胎児側の要因がより強調されるようになった。
 これは超音波検査の進歩により,ほとんどすべての妊娠初期流産でまず胎児の死亡が先行することが明らかにされたことによる。またこのような流産では,正常に発育した胎児自体が認められないことが多く,その約半数には染色体異常が認められる。すなわち,ほとんどすべての妊娠初期自然流産の直接的原因は胎児の異常(広義の先天異常)によると考えられるようになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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