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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻3号

1985年03月発行

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 更年期障害

Topics

Hot flashとLHのパルス状分泌

著者: 古橋信晃1

所属機関: 1東北大学医学部産科学婦人科学教室

ページ範囲:P.188 - P.190

文献概要

 Hot flashは,生理的または去勢による閉経などによって,その75%以上の婦人に認められる,いわゆる更年期障害の臨床症状の最も一般的かつ特徴的な症状である1)。このhot flashの発症機序に関する病態生理学的報告は多数あり,特にluteinizing hormone (LH)上昇およびestrogen低下との関連を示唆する報告も多い。われわれも既にhot flashをも含む更年期障害の症状を数値化したKuppeman更年期指数と血中LH値との間には,有意の(p<0.001)正の相関が認められることは報告2)した。しかし,hot flashの発症には多くの因子が関与しているものと思われる。
 一方,gonadotropin-releasing hormone (GnRH)のパルス状分泌の報告とともにLHにも同様なパルス状分泌が起こっている報告が多数なされ,更年期婦人でも同様な現象が認められることが報告3)されている。また最近,hot flashの科学的測定法として,指背皮膚温測定法が報告4,5)され,その皮膚温の変化と血中ホルモン値の変動について報告されつつある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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