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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科39巻4号

1985年04月発行

文献概要

ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 Fetal Surveillance--その臨床的対応 Topics

胎児中枢神経機能—自律神経系

著者: 上妻志郎1 岡井崇1 水野正彦1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科教室

ページ範囲:P.262 - P.263

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 胎児中枢神経系の機能は,体性神経系に関するものと自律神経系に関するものとに大別される。体性神経中枢の機能的発達に関しては胎動がその重要な指標であることは既に報告した通り1,2)で,近年のME機器の発達により胎動に関する情報量は飛躍的に増加しつつあり,体性神経系の発達に関し今後さらに多くのことが明らかになっていくものと思われる。一方,自律神経系の中枢機能に関しては胎児の心拍数変動が注目される。胎児の生理的な心拍数変動には心拍数基線細変動と一過性頻脈とがあり,いずれも胎児の健康状態を知るための指標として臨床的に重要であるが,それらの妊娠週数の変化に伴う生理的推移を知ることは臨床的に意味があるだけでなく自律神経中枢の機能的発達を推測するためにも有用である。今回は,心拍数変動の妊娠週数による推移,自律神経中枢の機能的発達などに関し簡単に述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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